HOME > 日々雑感:よくわからないこと?! > 中国 > 秋の味覚「上海蟹」に早くも偽物~上海蟹は食べたいが、水質汚染は大丈夫か?
中国では、旧暦8月15日の中秋節は、春節(旧正月)、元宵節、端午節とならぶ「中国の四大伝統祭り」と呼ばれています。この日の夜は一家団欒して、庭に供え物をならべ、月を拝んで月見をし、月餅やくだものを食べ、団欒や豊作を祝います。今年は、9月12日で、来週月曜日です。
この頃になると、秋の味覚として「上海蟹」の水揚げが解禁になります。今年は、9月17日なのですが、新聞報道によりますと、早くも偽物が出回っているようです。「上海蟹」といいますが、最高級とされるのは、江蘇省蘇州市の陽澄湖産のものです。この価格は他の産地の数倍にもなります。そのために、中国ではごく当たり前のことですが、偽物が出回り、陽澄湖産とされるもののほとんどが偽物とも言われます。
そのため、偽物防止用のタグが付けられるのですが、偽物のタグまで用意されているようです。
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54207&type=1
さて、問題なのは、偽物だけではなく、産地の水質汚染です。陽澄湖というのは、最近は水質汚染で有名な太湖のすぐ隣です。みなさんご存知のように、太湖といえば、蘇州や無錫など現在では工場集積地帯となっており、かねてその水質汚染が問題となっています。数年前には、アオコが異常発生、近くの無錫市の飲料水が悪臭で長期間飲めなくなり、温家宝首相が原因究明と改善を指示したこともあります。また、その際、陽澄湖でも汚染が問題になり、養殖場が大幅に縮小されたこともありました。
中国の人たちは、お金儲けのためなら何でもする人たちですので、とかくなんでも極端なことが起こりがちです。上海蟹は食べたいですが、汚染のことを考えると、どうしても躊躇してしまいます。
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