HOME > 日々雑感:よくわからないこと?! > 時事問題 > 年金減額見送り額5.1兆円:「次世代にツケを回すな」ではなかったのか?
野田政権が、大増税路線を突っ走っている。そのお題目は、次世代にツケを回すな、だ。
その為には、増税するばかりではなく、歳出を減らすことも同様に重要な事だ。また、官僚が自分たちの為に、ため込んでいる資金の復興という目的の為に、供出させることも重要だ。
そのような中で、野田政権が、増税以外の施策を行わないということを、示すようなニュースが流されていた。しかし、新聞の扱いは非常に小さいものだった。
10月1日の日経新聞に「年金減額見送り額5.1兆円」という記事が掲載されていた。
これは、公的年金で本来行われるべき「支給額のインフレ・スライド制」が、見送られてきたために、本来支払うべき金額よりも5.1兆円も多く支払われているというものだ。今後、このまま調整が行われないならば、単純計算すると今後10年で更に5兆円以上が余計に支出されることになる。http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819591E0EBE2E3E58DE0EBE2EBE0E2E3E39797E3E2E2E2
公的年金の給付額については、政治的な意味合いがあって、従来から、その支払額は大盤振る舞いがなされてきた。最近は、現在、現金を受給している高齢者と、それを負担している現役世代との間の世代間格差が問題となって、かねて議論が行われてきた。この年金問題は、野田政権が、まさに問題としている「次世代にツケを回すな」という問題の典型的な事例である。しかも、今回の「インフレ・スライド性」は、その給付額問題の一部の問題でしかない。しかし、その一部が積もり積もると5.1兆円という巨大な額となる。
これからの日本で、デフレが早急に収束してインフレが発生するとは考えにくいので、このままでは、これからの10年間で、少なくとも更に5兆円以上の支払い超過が発生することになる。それは、現在、増税の額について議論されているが、その額と比しても相当の比率になる。
野田政権が、本当に、「次世代にツケを回すな」ということであれば、今回のような問題については、もっと積極的に議論をして、メスを入れていかなければならないはずだ。そうでなければ、まさに嘘偽りの看板を掲げていることになるのだが・・・
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