除染の限界:そう簡単には自宅に戻れない:住民には早く現実を伝えるべき/日々雑感:よくわからないこと?!

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除染の限界:そう簡単には自宅に戻れない:住民には早く現実を伝えるべき

政府は「緊急時避難準備区域」を930日に解除すると発表しました。その「解除の要件」は、各自治体の「除染方針」によって復旧計画ができた、ということだそうです。しかし、それについて、神戸大学の山内知也教授が、国際環境NGO FoE Japan、福島老朽原発を考える会の要請をうけて実施した渡利地区における除染の調査結果を発表し、「除染」のモデル地区でさえ高い線量が計測されており、『文字通りの「除染」は全く出来ていない』と報告しています。http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-September/011959.html

http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/110921_2.pdf

原発事故発生以来、政府発表は、かつての大本営発表と同じで、「安全・安心」を垂れ流すだけです。確かな情報もなく、ただ「安全・安心」と言われても、かえって心配になるというのが現実でしょう。

上記の報告にもあるように、除染を行うと言ってもそう簡単ではありません。現状でも、まだまだ高い放射線量が計測されていますし、またその計測はガンマー線のみの計測です。原発からそう遠くないところであれば、ガンマー線だけでなく、アルファー線やベータ線を出す放射性物質もあるでしょう。そのようななかで、そう簡単に解除してしまったら、被ばくする人を増やすだけではないでしょうか?子供や女性への影響はさらに心配です。

また、正確な情報が流されていないことも問題です。避難している方々には大変お気の毒ですが、そう簡単には元の自宅には帰れないでしょう。にもかかわらず、政府は近い将来に自宅へ帰れるような印象を与えたままです。最近、菅さんが「首都圏の3000万人が避難するような事態も想定した」とお気楽に発言していますが、現実はそのくらい深刻なものだったし、今もそうなのだと思います。避難している方々が、新しい生活を始めるためにも、しっかりと現実を把握するということが必要です。政府には、正しい情報を公開することを望みます。

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