コメがなくなる?:マスコミ報道には注意を/日々雑感:よくわからないこと?!

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コメがなくなる?:マスコミ報道には注意を

910日付の東洋経済で「コメが足りない」という特集が組まれていた。サブタイトルは「放射能、大豪雨・・・実りの秋にコメ不足大パニックに迫る!?」というものだ。

中の記事を見ないで、中刷りだけで済ませてしまうと、ただ危機感だけが高まって、買いだめに走るということにもなりかねない。(原発事故以降に、一時、コメの買いだめをする人たちがいたのは事実だが、家庭でコメを長期保管するのはそう簡単ではないので、注意が必要)記載されているデータをよく見れば、それほど騒ぐ必要はないということがわかるのだが、しかし、全体としては危機を煽るような表現が目立つ。出版社は雑誌が売れればよいのだろうが、むやみに騒ぐことで、ただでさえ余剰の米の価格を引き上げることになって、一部の業者のみが利益を得るということにもなりかねない。

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実際のところはどうなのだろうか?コメ消費は、長期的に減少傾向で、総需要は11年度は年間で約805万トンだ。それに対して、10年度の民間在庫が182万トンある、これに、11年産米が、795万トンくらいと見込まれている。これに、場合によっては、政府備蓄米88万トン、米穀安定供給確保支援機構が市場から買い上げた17万トンがある。これらを足しあげると1082万トンになる。(実は、これ以外に、ミニマムアクセス米77万トンもある)従って、味などにこだわらなければ供給量そのもには問題ない。

原発事故で放射線物質による汚染も懸念材料であることは事実だが、仮に、6県(宮城・福島・茨城・栃木・群馬・千葉)の生産量がゼロだとしても、これらの6県の生産量が175万トンであるので、問題は起きないはずだ。 

1993年に、コメが不作に陥り、大騒ぎをしたことがあった。あの時は、海外からコメを輸入しなければならないというので、海外で主として作られている長粒種がまずいということが繰り返し報道された。日本人が食べるジャポニカ米とは種類が異なり、調理の仕方も違うのだから、当たり前だったのだが・・・しかし、騒いだ結果がどうだったかと言えば、輸入したコメはもちろんだが、国産米も余ってしまったということがあった。マスコミなどから出される情報(事実関係はもちろんだがその報道の仕方)には注意が必要だ。

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