HOME > 日々雑感:よくわからないこと?! > 中国 > 中国温州で金融危機が急速に拡大:今度はそれを逆手に金融特区・規制緩和・撤廃を要求:日本と中国・・・どちらが社会主義の国か?
中国の温州で民間貸出の資金ショートが続発して、信用保証会社や銀行を巻き込んだ倒産の連鎖が深刻化している、という。http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1011&f=business_1011_218.shtml
温州と言えば、最近は、温州人による中国国内各地での地上げが問題になってきた。
温州人のことを、中国人は、中国のユダヤ人といってきた。かつて、毛沢東は、温州人のことを、一番嫌いだった。どれだけ毛沢東が吹き込んでも、聞いたふりだけして、全く理解しようとしなかったからだ。実は、自分でものを作ればよいという考えをする人たちで、そのため自営業者が一番多かった。また、リスクをとるということが出来る人たちでもあった。その人たちが、最近は、中国全土の株や不動産の地上げのご指南役になってしまった。それでも、昔からのものづくりに励む人たちも多くいたのだが、それらの会社で資金ショートが続発し、企業の資金繰り悪化で社長の逃亡や自殺が相次ぎ、信用保証会社や銀行を巻き込んだ倒産の連鎖が深刻化している、というのだ。
中国国内では、金融引き締めが行われる中で、民間企業へ貸出が減少し、資金繰りの為に高利の闇金融に手を出す会社が多くなってきて問題となっている。全体の貸出額をそれほど大きく絞っているわけではないのだが、国有企業に優先的に資金を回すために、民間企業への資金が限られてしまうのだ。
しかし、毛沢東が嫌い、中国のユダヤ人と言われる温州人だけあって、ここへきて「転んでもただでは起きない」という動きが出てきた。「金融危機を逆手に金融特区構想」を国に申請するというのだ。規制を緩和・撤廃することで、サービス業への資金投資を促したり、民営中小金融機関の市場参入を大幅に認め、企業に多様な資金調達ルートを準備する、というものだ。http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1013&f=business_1013_018.shtml
大震災が起こっても従来からの利権維持に汲々としている日本の政治家・官僚と比べて、なんと中国の動きの速いことか!!
明治維新と戦後の変革と成長を20年余りで達成してしまった中国ならではの動きと一言で片づけてしまうのは簡単だが、考え方がダイナミックで柔軟だ。日本と中国・・・どちらが社会主義の国だかわからないような状況になっている。
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