HOME > 日々雑感:よくわからないこと?! > 時事問題 > 前原氏「農業予算つける」TPPにも改めて意欲:もう無駄なバラマキはやめてくれ
民主党の前原政調会長が15日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)締結交渉への参加をめぐり、農業保護のための反対論が根強いことを念頭に「自由貿易に入ろうが入るまいが、日本の農業は今のままではダメ」「自民党政権の農業政策を見直し、予算をつけて努力していく」と述べ、農業振興施策に予算を重点配分する考えを表明した、とのこと。http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111015/stt11101521180003-n1.htm
「日本の農業は今のままではダメ」というのは全くその通りだが、「予算を付けて努力していく」というのは具体的に何をやっていくのだろうか?民主党になって、農家への戸別所得補償制度を導入したが、これた単なるバラマキで終わっている。この戸別所得補償制度を、小澤氏が言い出した時には、全く違う内容だった。小澤氏は、当初、戸別所得補償制度とTPPを結び付けて提案をしていた。つまり、TPPに参加して、関税をゼロにする。そして、また、減反政策も廃止する。それによって、コメの価格は下がるはずだ。すると影響を受ける農家(特に、農協が組織化している小規模農家)は、効率化を進めざるを得なくなる。これで、「家庭菜園の延長のような農家」はどんどん脱落していくことになる。
しかし、本気で農業に取り組もうという農家(主として大規模農家)に対しては、生産コストと販売額の差額を保障しようというものだった、はずだ。これは、海外でも行われていることだ。しかし、このアイデアは民主党の中で換骨奪胎されていった。
前原氏は「自民党政権の農業政策を見直し」とも言っているが、今や、民主党の農業政策は自民党が提案していた制度よりもバラマキ色が強くなってしまっている。ただでさえ予算がなく、増税路線を突っ走っているのにもかかわらず、新たな利権づくりの為に、これ以上の無駄なバラマキはやめてほしい。
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