野田首相が「日本取り巻く安保環境は不透明さ増している」:米国のシナリオに乗っていて大丈夫か?/日々雑感:よくわからないこと?!

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野田首相が「日本取り巻く安保環境は不透明さ増している」:米国のシナリオに乗っていて大丈夫か?

野田首相が、16日に開催された航空観閲式で、中国の軍事力増強と北朝鮮による度重なる軍事行動は日本の安全保障にとって大きな脅威になっているとの認識を示し、防衛問題でタカ派的として知られる自らの立場を改めて鮮明にした、という。 http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_325836

その結果として、「日米安全保障同盟の重要性は不変」ということを強調している。

今年の防衛白書も、かつての冷戦時代のソ連を想定としていたものを、新たに中国を仮想敵国として、シーレーン防衛にシフトしている。先月には、南シナ海の島嶼における領有権問題に日本が介入しようとしているとして、中国が日本をけん制する動きを見せた。日本は、直接的に同問題に介入するような発言はしていないが、オバマ・野田会談の中で議論されたことが米国からリークされている(日本からは具体的に言及されてはいないが)。

野田政権になってからの政策は対米従属一辺倒になっている。昨日書いた「米国産牛肉の輸入緩和」にしても、野田首相は、国民の健康問題はそっちのけで、米国との関係を重視するために行うということをはっきりと言っている。国民そっちのけにしてでも、米国との関係が重要とはいったい何なんだろうか?(昨日のブログは以下をご覧ください→「米国産牛の輸入制限緩和へ:国民よりも米国との関係の方が優先なのか?」) 

本日の日経新聞のグローバルオピニオンではドナルド・ラムズフェルドが寄稿している。「21世紀の今日、国際社会が抱える問題を1国だけでは解決できない。・・・多国間での協力は不可欠だ。その「協力」は同じような考え方を持つ国同士によるものが基本」としており、「中国が示している拡張主義的なもの」というように、中国をラムズフェルドが言う「連合体」には含めておらず、「連合体」とは相反するものとしている。日本はその「連合体」の重要な一員として「その軍事力と経済力、外交を組み合わせれば、もっと重要な位置づけをされる」として、特に「軍事力」を強調している。

現在の民主党の閣僚は、まさにラムズフェルドが言っていること、つまり米国の描いたシナリオを忠実に実行しているようにしか思えない。そのような中で、野田首相や玄場外相の訪中の日程調整が中国との間で行われているようだが、米国の言いなりになって、中国側をむやみに刺激しておきながら、訪中とは・・・

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