HOME > 日々雑感:よくわからないこと?! > 時事問題 > 20年以上もかかる新幹線整備事業にどのような意味があるのか?地元は本当に経済効果を期待しているのか?
昨年12月26日に、北海道新幹線など未着工の3区間について、今年度中に同時着工する方針が確認された、という。
北海道新幹線では、「札幌延伸は投資効果が非常に高い事業」とされ、北海道経済連合会の試算によると、札幌延伸に伴う経済効果の純増額で年間1400億円、30年間の税収額累計が1兆5600億円が期待される、とのこと。
しかし、来年度の予算案では、税収が半分にも満たないという厳しい状況の中で、総事業費が3兆円にも上る整備新幹線事業が必要なのだろうか?
私が驚いたのは、北海道新幹線では、開業予定が35年度だということだ。今からすると20年以上も先の話だ。
本当に、建設会社ばかりでなく、地元に経済効果が期待されるのであれば、20年もかけることなく、もっと早く開業できるように、集中的に建設を進めるべきだ。
中国のように、安全性まで無視して、建設しろとまでは言わないが、中国のようなスピード感を持ってやらないと、経済効果も何もないのではないか?
東京札幌間が、現在8時間36分かかるものが、3時間半も短くなると言っているが、20年もたったころには、他の交通機関の状況や、地元の産業・経済あるいは人口などの状況も大きく変わってしまっている可能性が高い。
20年もかけて行う新幹線整備事業に、建設関係者を除く地元の人たちが本当に経済効果を期待しているとは思えない。
これではかつての自民党政権とやっていることは同じだし、民主党がマニフェストで訴えていたこととは正反対なのではないか?
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