3月17日キッシンジャー訪中で勝負があった。中国に米軍基地を造ってもいいというほど両者は緊密だ。/新井信介 「京の風」

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3月17日キッシンジャー訪中で勝負があった。中国に米軍基地を造ってもいいというほど両者は緊密だ。

 「まさか、こんな日が来るとは思わなかった。」

キッシンジャーが国際情勢を話し、AIIBを使って、戦後のブレトンウッズ体制に終止符を打てることをおしえた。

中国は、今、世界最大の工業国、そして、最大の外貨準備(まともな、米ドル)を持っている。(一方、日本の外貨準備は急速に減っているし、もともと、日本国民のために、なんら主体的に使われてこなかった)

もちろん、中国には環境問題も格差もあるが、人口15億人で、ほぼ文明のスタンダードを達成した。

そして、アメリカとの間では、2013年に、安全保障対話をして、さらに、今年に入っては、

 中国領内に、米軍基地を設けてもいいとまで、アメリカ政府とは、信頼関係を構築した。

 習とオバマは、 戦争屋の存在を知っていた。それを確認した。

 スノーデンは、意図されて、香港に行き、北京経由で、ロシアに亡命した。

これは、FRBを作らせた、李さん(梅)が、FRB自体が戦争屋に取り付かれ、 FRBの金(ゴールド)不足に、更なる戦争を引き起こしかねないことに、中国・ロシアと裏で、連携させ、彼らの動きを封殺させるためだった。

しかし、日本は、こうした、地球全体の「天地」の次元の国際政治が分からない。

戦後の冷戦構造で、アメリカの戦争屋の下請けで、経済発展することで、敗戦の廃墟から抜け出した。

 朝鮮戦争の特需での神武景気。このとき、戦前の1940年の国家総動員の体制が、そのまま生かされ、それが、国家の利権構造になった。 政治家も官僚も経済人も、戦争屋の青写真の中で、自分の利益を求めた。そして、国民は、「お上」の言うとおりに汗をかけば、カネが増える、として、それ以外、考えなかった。

 長いものに巻かれろ と、自ら進んで、ロボット人間になった。

官僚や業界のトップたちは、アメリカが要求しているといって、自分たちの私的利益を、国民に分からないように、蓄えることばかり考えた。そして、特別会計の仕組みもつくった。

 戦後の冷戦は、意図的に作られたものだった。

 希少資源の権威的分配。 

 基軸通貨米ドルは、金本位制で始まったが、それが、ゴールドが不足すると、ニクソンショック後には、原油本位、そして、イスラエルによる、戦争本位となった。

日本国はアメリカの下請けの工業国になり、外貨獲得を目的にし、表面上は、工業化と都市化で成功し、その姿は、中国のみならず、アジア各国には手本に映った。

しかし、日本が稼いだ外貨が、日本国民の幸福のために使われていないことを、中国国務院の官僚たちは見逃さなかった。私が商社マンで北京駐在のとき(1984~86年)に出会った、国家の体制改革のグランドデザインと個別政策の基本を立案する政策集団だった。

 北京政府は、1971年まで政治闘争ばかりで、めちゃくちゃだった。しかし、1971年7月にキッシンジャーが訪中後、8月にニクソンショックがおき、10月末には、国連で、台湾の国民党政権から代表権を奪い、ようやく、四面楚歌の状態から脱して、まともな経済建設をはじめた。 それに、日本は、戦後賠償の意味も踏まえて協力した。

 日本にならって、工業化での輸出、土地と株式を連動させて、国内経済を拡大し、しかも、 十分に外貨(米ドル)を稼ぐが、 それは、戦勝国アメリカに対する、交渉力を飛躍的に拡大させることに、使われた。

そして、2010年には、すでに、世界最大の外貨準備を持つことになった。

尖閣を、国家の名誉の問題

にした江沢民派が、アメリカの戦争屋と一体だったことを、習近平は知っていた。

FRBが機能を落し延命のために策を弄する中、2014年には、世銀で、新通貨体制が本格的に話され、ここでこの中国の工業力と、自分の意志で使える外貨準備を、何にどう使うか、主導権を握った。中国では、国内の都市部での建設が一巡し、バブル崩壊の中で過剰設備と在庫をどうするか、このとき、アジアに目をむけた。

 一方、日本は、2010以後も、アメリカに、外貨準備を背景にする資金を、日本円からドルにして、送金する。

この中で、 AIIB が、世界経済の回復の起爆剤になったのだ。.

戦争屋は、国家主権が、厳しく対立し、戦争を引きおこなさいと、存在できない。

しかし、すでに、キッシンジャーは、2012年の時点で、もう、国家間対立では、人類には、幸福は来ないことをしっていた。 これは、人類の親神や王族会議の方向だった。

日本の外務省、経済産業省、財務省、そして、経済界、さらに、司法も、戦争屋が作り出した戦後の日本国家のなかで、 「天地」のことをかんがえるよりも、いつも、「箱庭」のなかでの、自分の利益をもとめた。

それに対し、中国人はだれでも自分自身が龍になれる存在で、チャンスさえあれば、皇帝になれる、と考えてきた。それゆえ、いつの時代の王朝でも、どの政権でも、その政権に100%身をゆだねることもないし、自分自身が皇帝になったときにはどうするか、と、「天地」問題を 考えていた。

それが、高級官僚や、大企業経営者、さらに、普通の文化人の会話だった。

今の中国を、怖がることもない。 彼らには、難問が多い。マネーがあっても、解決できないのものだ。

彼らは、マネーを持っているが、故郷の風土や自然環境がなぜ壊れたままなのか? この対策を求めている。

 日本に来て、普通の国民の民度の高さに、驚いている。

 経済界でも官僚でも、この10年間に自分の待遇や利権を守ることだけしか考えなかった人間は、いったんすべて、捨てきらないと、日本は、統治体として、さらに困窮化する。 地方の市町村が、国家に頼らず、自律・自立する道を進みださないと、未来はない。

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