戦争どころでない事態。世界は一体化するのか、次の主導原理は何?/新井信介 「京の風」

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戦争どころでない事態。世界は一体化するのか、次の主導原理は何?

 1) 「コップ」の中のこと。戦争屋の得意技、「自作自演」。

  本日24日までが会期だった国会は、22日に95日間延長し、9月27日までとなった。 安倍政権は、安保法案を、「丁寧に話し、7月中での法案の成立をめざす」という。

 三ヶ月以上も、会期が必要なのか? そこまでしてでも、成立させたいのか?

 国会が会期中であると、メディアは国会に焦点を当てるから、人類史的大問題になったフクイチのデブリ に視野が届かず、 また被曝が広がってしまう。 安倍はフクシマの実情を理解せず、今、アタマに刷り込まれているのは、中国との対決に勝つこと、そして、4月29日のワシントンでの演説のみなのだろう。

 元々、安倍政権は、集団的自衛権を認めた安保法制を、国会で、6月19日に可決する予定だった。

 このシナリオが狂ったのは 6月4日の衆議院での憲法学者3人の「違憲」発言だった。これが日本国内のすべての国民に「憲法」論議をおこさせ、安倍の異常性を浮き彫りにした。当然、外国人記者たちも大いに注目。13日に、全国で一斉に反安保法制デモとなった。

 この政権は、「火事」と「戦争」の区別がつかない官房副長官がいるくらいだから、真剣に、国際政治の現実を精査しているわけではない。安倍は考えも浅いまま、戦争屋のシナリオ通りに、すすめようとしていた。

 集団的自衛権での戦争の対象が中国であるのは間違いなく、南沙諸島の埋め立て問題は、7日のエルマウのG7サミットでも、懸念が共有された。安倍は、サミットの決議を、自分の手柄と感じたようだが、他の6カ国は、戦争屋の思惑も知り、以後、対処を始めたようだ。

 安倍政権の裏にいる戦争屋の牙を抜くこと と、中国の軍事伸長に対する対抗策(牽制策)。

  軍事情勢に詳しい人間から、コンタクトがあった。

 「新井さん、実は、とんでもない謀略があった。 これが、まだ、完全に消えたわけじゃない。

 日米の戦争屋は、安倍が国会で 強引に集団的自衛権を通過させたら、、その直後に アメリカの無人の艦船を南沙諸島で爆破させる。これは、自作自演だが、それを中国の仕業として、間髪をおかず、海上自衛隊に出動させ、南沙に中国が造った構造物や守備戦力を破壊させる。

 当然、攻撃を受けた中国海軍が、ミサイル攻撃で、一斉に自衛隊を殲滅。アメリカは日本の自衛隊を守らず、被害が甚大になったところで仲裁に入る。」

 「まさか、とも、おもえますが、 真珠湾や 911をやった連中だから、ありえない話ではないですね」

 「こうした事態になりかねない、と、真剣に危惧して、涙を流していた政治家が居ることを、知っているか?」

 「それは、村上水軍の末裔の・・・」

 「そう、村上誠一郎。彼は、原発でも、再稼働に反対だ。 放射能被曝についても、真剣だった。」

 この話を聞いた時、5月22日のシンガポールの聯合早報網が伝えたCIA元副長官マイケル・モレルがCNNに答えたインタビューを思い出した。「中国と米国は戦争になる。中国の南シナ海での埋め立て行為が、米国の盟友に緊張を与えている。このようなにらみ合いは、中国と米国の未来に『絶対的』な開戦リスクをもたらす」。

 しかし、この記事を読んだ時、必ず、何か手が打たれるはず、と感じ、私にはそれほど緊張感が生まれなかった。それよりも、フクシマのデブリが発する殺人水蒸気のことが気になっていた。

この南沙での緊張に対し、ロシアのプーチンは、別の解決策を考えだした。日本は直接の当事者ではない。南沙問題の当事者は、フィリピン以外に、ベトナムがある。 プーチンはベトナムにロシア製の潜水艦を送り、中国に対抗させ、 日本の海上自衛隊を、直接、南沙に行かせないで済むようにした。

 さらにこの6月に、中国にとっては頭の痛い事態が出てきた。

イラク・シリア方面にいたISIS(イスラム国)が、キルギス・カザフに入り込み、新疆を窺っていると、元外務省の佐藤優は指摘する。中国の新疆ウィグル自治区には、イスラム教徒が多い。もともと東トルクメニスタンの独立運動があり、反北京の人間も多い。

中国は、孫文のときに「五族協和」で誕生したので、この中で、新疆がISISに占領されれば、国家の屋台骨が崩れる。ISISの新疆侵入と勢力拡大を国際社会が許してしまえば、これは中国という統治体が一気に衰弱する。AIIBの目玉のシルクロードハイウエーもおぼつかない。

 ロシアのプーチンは、戦争屋の思惑を知っている。そして、日本のフクシマの現実を知っている。

 日本の自衛隊を戦争に巻き込ませるのは、事態をさらに複雑にする。東アジアは平和の方が良い。

 一方、中国のオレサマ主義、アジアでの軍事拡大は、どうしても食い止めたいとする人間は、日本国内にも、さらに、華僑にも、FRBにも、王族会議にもいる。

 アメリカのオバマ自身は、戦争屋の謀略はゴメンだが、FRBと国内外の米ドル建ての資産を守りたい。 中国主導のAIIB を、反米の形で強化させるわけにはいかず、中国とは戦争せずに、きちんと協調したい。日本もその延長におきたい。 しかし、日本の安倍は、戦争屋の言いなりだ。

 7日に訪中した麻生財務大臣に、 中国は、AIIB参加を再度、要請した。

 日本が、反中国、反ロシアの立場で、外交面で緊張していては、とても対処できないのが、放射能問題だ。しかし、これが安倍とその仲間には、判らない。わかろうとしない。まず、中国を叩けというバカが あまりに多い。

 私の「6月のメッセージ」で話したように、デブリ問題を直視すれば、東アジアに、安全保障体制、平和環境をつくるのが、最優先で、紛争の危惧を取り除くのが先だ。

 しかも、それには、戦争屋の罠を、見切らないといけない。 

2) 用心せよ、との怖い忠告

 20日の京都での勉強会の後、事情通から、ある忠告(警告?)を頂いた。

 「新井くんも、飲み物、食べ物は、気をつけた方がいい」と。 

 ・・・ なんでしょうか? 

 「実は今、神社界では内紛が起きている。3年前まではごく親しい人間同士であっても、今、大変、いきり立っていて、時に、非常手段が使われることもあるらしい」

・・・神社本庁から分離する動きは前からありました。例えば、最近なら、羽咋の氣多大社も離れたとか?

 「いや、神社本庁内部でのことだ。原発・安保法案に反対の人間が出てくるのに対し、彼らを強引に押し込めようとしているらしい」。

・・・イノチを大切にするまともな宮司が、地方に増えだしたのでしたら、私は、大歓迎です。

 「その動きはいいのだが、どうしても日本の軍事力を海外展開したい人間が神社関係にいるようで、日本会議のバックになっているのだ。しかも、アメリカとの約束だとまで言う」

・・・安倍はこの安保法制が通ると日本の安全が増すと口では言いますが、この安保法制は、世界中に軍事展開しているアメリカのその兵士を守る・助けるという話で、そのために、火器を使えば、アメリカに反発するテロを、日本国内に引き込んでしまう。 

アメリカ自体が戦争屋の支配を完全脱却し、本当に、平和をもたらす存在になれるのでしたら、いいのですが、今の自民党、特に安倍は単なるポチです。神社本庁や日本会議の神道は、戦前の明治期に出来た戦争推進の国家神道のままで、イノチと一体になる、本来の惟神の道じゃない。 フクイチの被曝を直視しないで、マネーを優先し、国民に毒入りを食べさせてきたのです。 

 それなのに、日本の神社界でも、そうした姿勢をなんの反省もせずに、これまでどおりの姿で、神道を世界に広めようなんて、まったく、虫がいいというか、非常識というか、科学性も欠如し、責任感がなく、知性が疑われます。

本来なら、神社界を筆頭に、仏教界もふくめ、全ての宗教界で、若い女性と子供達の移住の措置を強烈に推進すべきでした。いまでも遅くはありません。それなのに、政府の 「食べて応援」と、「帰還」に、同調してるのですよ。

 こんな人間たちが、世界人類の指導的立場になれるはずは、無いじゃないですか!!

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 このあと、自分で、いろいろ考えた。

文明とイノチということなら、もしかしたら、ロックフェラーやロスチャイルドのほうが、実は日本の本質をよく知っているのかもしれない。彼らはよくお忍びで奈良に来る。奈良ホテルにはアインシュタインが弾いたピアノがある。パパブッシュが1992年1月に来日した時、御所のあとに奈良の春日大社によった。その後、東京の迎賓館での晩餐会で倒れてしまったが。 奈良には、何があるのだろうか?

京都のまえに都があったのが奈良。長岡京の失敗を踏まえ、桓武は秦河勝の屋敷跡に平安京を建てた。しかし、長男の平城天皇は、奈良に都を戻そうとした。

 遡れば、平城京、藤原京、そして、飛鳥、さらに、磐余。

 戦後のGHPは堺の大山陵古墳’(仁徳陵)を調べたが、王権の出発を探り当てられなかった。

 日本に金属器が最初に入った時、武器には使わず、祭祀用具にしたのが日本列島の民だ。 平和の希求は、縄文から続く、イノチを大切にする姿だった。 故なき殺人をすることを、もっとも嫌うのが、本来の日本人。

もし、中国側から南京事件のことを指摘されたら、日本人を鬼に変えてしまった事件を知っていますか?と聞いてみればいい。1937年7月の盧溝橋事件の後に起きた通州事件。この真相を両国で調べましょう、といえば、中国共産党も口ごもる。これは、対日強硬派がでしゃばることを、習近平が抑える切り札にもなる。

日本に出来てしまったデブリは、人類の大厄難。  どう、立ち向かえばいいのか?

 これは、スーパーテクノロジ^ーの開発 とともに、人類のエネルギー問題と直結する。

 低レベル放射線の処理技術は、すでに日本にいくつもあるが、 これまでの利権体制がそれを拒んでいる。

 国会での安保法制の議論のとき、隠れずに、この問題を、真剣に取り上げる政治家が、果たしているのかどうか、

 これは、アメリカに、日本国憲法の精神を教え、それを日米両国で希求させることと同じ次元のことになる。

 他にも書きたいことがあるが、ここで、やめます。

 27日は、もうすぐですね。  

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