熊本の被災者からメールが来ました。この地震は、大きな「立て替え立て直し」の号砲だと。/新井信介 「京の風」

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熊本の被災者からメールが来ました。この地震は、大きな「立て替え立て直し」の号砲だと。

 私が最初に熊本で講演したのは、たしか、1999年だったか、とおもいます。

その時に世話になった人からメールが来ました。許可を得ましたので、全文を掲載いたします。

本当の「にほん=仁品」が始まっていることが判り、 勇気づけられます。

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新井信介さま

 

おひさしぶりです、岸本亨です。

 

ご記憶ですか?

20年近く前に、菱田さんが熊本大神宮で主催された新井さんの講演会で

司会を務めさせていただきました(^^)

 

「京の嵐」いつも拝読しております。

 

きのう(4/25)今回の熊本地震に関してここ10日間の経緯をまとめた

文章をfacebookで投稿したところ思わぬ反響をいただきましたので、新井

さんのご参考になればと思い立ちましてぶしつけながらお送りします。

 

私も今回の地震はただの地震や災害ではなく、大きな「建て替え立て直し」の

号砲であったと感じています。

 

日本も世界もいくつかの試練を経て、いつも新井さんが言っておられる「イノチ

響き合う世界」に回帰していくと思います。

 

そのささやかな萌芽が、今回の松下生活研究所をめぐる支援活動に出現しています。

 

これから新井さんと再び連携させていただければと考えております

 

よろしくお願いします。

 

<2016年4月25日 facebook 投稿記事>

 

ドドドーン、グワラグワラ、ドンガラガッシャーン・・・

 

あの最初の地震から十日が過ぎた。

 

非日常が続く毎日。

日にちと曜日の感覚が狂っている。

最初の揺れの翌日、ある保育園のブロック撤去作業を手伝ったのが

もう何か月も前のことのように感じる。

その夜、日付が変わった4/16深夜、前回を上回る激しい揺れに驚いて飛び起き、

倒れかかってきた本棚を両手で必死で押さえたがものすごい圧力でガラスが割れ下敷きに。

頭と手に血のりを感じながら本棚を押しのけようとしたがうまくいかない。

もがいているうちに隣の部屋に寝ていたツレアイが入ってきて手伝ってもらい

やっと脱出。

停電で真っ暗な室内で懐中電灯を頼りに頭から血まみれの夫の姿にも動じることなく淡々と止血処置をする妻。

そうこうしているうちに近くに住む一人暮らしの女性が震えながら訪ねて来た。

余震が続く中、三人でまんじりともせず夜を明かした。

 

思い返せば、ここから本当の「非日常」がスタートしたような気がする。

 

その日の夕方には南阿蘇で被災し着のみ着のままで逃げ出してきたツレアイの【オパ】

セラピスト仲間が訪ねてきて一夜の宿を提供。

その翌日にはツレアイの弟が北九州小倉から支援物資を車に積んで熊本に向かっている

という連絡を受け、国道三号線の中間地点で合流するために植木方面に車を飛ばした。

ところが途中の北バイパスからものすごい渋滞。

普通なら一時間半程度で往復できるところを結局七時間かかった。

さらにその翌日4/18早朝、隣人の支援要請を受けた兵庫県加古川市の薪割り結社「ランバージャックス加古川」の岡本篤さん、岡本亮さん兄弟がトラックに支援物資、バイク、自転車、燃料を満載して駆けつけてくれた。

わが職場である松下生活研究所を拠点宿泊所として提供し、さっそく支援活動開始。

阪神淡路大震災や東日本大震災の支援を経験している岡本兄弟の動きは目覚ましく、到着早々、持参した地図とネット情報を頼りに自主的に動き回り情報収集と支援に奔走。

さらにその翌日にはランバージャックスの仲間の男女が奈良県からtonバントラックに支援物資満載で到着。さっそくその日の夕方にはみんなで多くの被災者が車中泊をしている益城町のグランメッセに赴き、食料や日用品などの支援物資を配った。

その後も広島尾道や大阪、奈良から続々とランバージャックスの仲間が熊本入り。

一昨日は宮城県の南三陸町でカフェを営む千葉さんご夫妻が片道24時間をかけて車で駆けつけてくれた。

松研事務所はあっという間に災害支援の拠点として機能し始めた。

おりしも松下生活研究所は今月から企業の社会対応力養成を支援するCSR事業に取り組み始めたばかり。

期せずして自らがその実践を迫られることになった(^^)

松下修代表をリーダーとして、これからもランバージャックスや関係機関と連携しながら熊本の地域復興に取り組んでいく。

 

大きな災害というネガティブな体験・機会が、反面とても大事なことに気づかせてくれる。イノチあることの有り難さ。

蛇口をひねると水が出てくることの有り難さ。

屋根の下で眠れることの有り難さ。

食べるものがあることの有り難さ。

お風呂に入れることの有り難さ。

お店にモノがおいてあることの有り難さ。

助けてくれる人、駆けつけてくれる人のいることの有り難さ。

そして、

利害関係や所属組織を抜きにしてともに動いてくれる仲間がいることの有り難さ。

 

今回の震災を契機にして、松研事務所にはいろんな地域からこれまで知らなかった人たちが集まり一種のコミュニティが形成された。

皆で協力し合いながら被災者の支援活動に取り組み、事務所に帰ると情報交換し、そして食事も共にした。

皆で語り合い、時には冗談を言い笑い合った

きのうまで知らなかった人たちがあっという間に一つの家族のようになった。

 

みんなで協力し合い助け合いながら生きていくこと。

 

こんなシンプルなあり方の値打ちを今回の体験は浮き彫りにしてくれた。

 

すべてに感謝します。

ありがとうございます。

 

 

松下生活研究所LLC.

CSR推進室   岸本 亨

mail: toru@matsuken-lab.com

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(転載終わり)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 岸本さん、こちらこそ、よろしく。 新井信介

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