HOME > 新井信介 「京の風」 > K2O > 今朝の7時のニュース「会計検査院が森友学園を調べる」。「北ミサイルは在日米軍を狙った」。
1)森友学園事案の異常さを、会計検査院が調べると決定。結果が出るには、数ヶ月がかかると。
2017年03月08日 (水)
大阪・豊中市の国有地の売却問題で、会計検査院は、参議院予算委員会の要請を受けて検査を行うことを決めました。問題はどこまで解明されるのでしょうか。
Q:会計検査院が調べるのは、どういう点なのでしょうか。
A:国有地は国民共有の財産ですから、不当に処分されたとすれば、許されないことです。今回、会計検査院は、学校法人「森友学園」に国有地が売却されたいきさつなどを調べることになります。
この国有地、鑑定では9億5600万円でしたが、売却価格は1億3400万円でした。大幅に低くなったのは「ゴミの撤去費用」として8億円あまりが差し引かれたからです。
検査では、財務省と国土交通省に対して、売却までの一連の経緯は適正だったのか。売却額や8億というゴミの撤去費用はどう算出したのか。そして行政文書の管理はどうなっているのか。こうした点について書類の提出を求めたり、担当者のヒアリングをしたりして当時の状況を掘り起こしていくことになります。
Q:会計検査院というのは、年に1回、検査の報告を提出していますが、こうした検査もできるんですね。
A:法律の改正で権限が強化され、国会の要請を受けて個別に調べ、報告ができるようになりました。
同じ国の機関だからチェックも甘いのではないかと思うかもしれません。
ただ、会計検査院は、憲法にも明記されていて、政府からは独立した組織です。調査官は経験を積んだ会計や公共事業のエキスパートで、各省庁の担当者も緊張するような緻密で詳細な検査を行うことでも知られています。
Q:できるだけ早く、結果を出してもらいたいと思います。
A:過去のケースで見ると、要請を受けてから報告をまとめるまでには、少なくとも数か月程度かかるとみられます。
また、捜査機関ではありませんから、口利きの有無を調べることが目的ではありません。国の機関が対象なので、国有地の売却について学園側に検査に応じる義務はなく、政治家への聞き取りも行われないとみられます。
こうした点は、やはり国会の審議で、国民に納得のいく説明をしてもらいたいと思います。
一方で、この国有地の売却は一連の問題で最大の焦点です。会計検査院には、できるだけ早く、そして徹底した事実の解明を進めてほしいと思います。 (清永 聡 解説委員)
3)軍事研究禁止を継承 学術会議検討委、新声明案を了承朝日新聞デジタル 3/8(水)9:15
日本学術会議の「安全保障と学術に関する検討委員会」(委員長・杉田敦法政大教授)は7日、大学などの研究機関の軍事研究に否定的な新声明案を了承した。科学者を代表する同会議にとって、軍事研究をめぐる半世紀ぶりの声明で、軍事研究を禁じた過去2回の声明を「継承」した。軍事と民生の研究の区別が難しくなる現実を認めつつ、大学や学術研究への政府の介入の度合いを強める懸念がある軍事研究に疑問を呈する内容だ。
検討委の議論が始まったのは昨年6月。2015年に始まった防衛装備庁の委託研究制度をめぐる議論がきっかけだった。同制度の予算が16年度の6億円から17年度は110億円に急増し、政府が軍民両用技術研究推進の検討を始めるなど、軍事と研究の距離が近づいている状況がある。67年の声明では日本物理学会に米軍資金が提供されたことが問題になったが、大学への米軍からの助成は続き、ここ9年で8・8億円であることが報道された。
新声明案では、学術研究が過去の戦争で政府に制約、動員された歴史的経緯をふまえ、学問の自由を重視。防衛装備庁の委託研究制度は研究の進捗(しんちょく)管理など政府の介入の度合いが強く「問題が多い」とした。「相当強い批判」(杉田委員長)という。直接的に禁止という文言は使わなかったが、大学や学会にも倫理審査や指針整備など、慎重な対応を求めた。 朝日新聞社
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