《新春のお慶びを申し上げます》
2023年は変化の年?:吉兆は現れるか?
2022年は、近現代の日本をみるうえで一つの節目に位置づけられる年でした。1868年の明治維新から1945年の終戦まで77年。2022年はその終戦から数えて同じ77年目となる年でした。そして戦後の安保体制で、大きな 転換点となる年でした。安倍政権時代には、憲法9条の下では、武力行使をすることは許されない、とされていた「集団的自衛権」が閣議決定され、事実上の「解釈改憲」と言われました。今回の岸田政権による安保3文書では、「敵基地攻撃能力」と言われていたものを「反撃能力」と言葉を改めて、国際法上でも問題となりそうな内容が、 国会でほとんど議論されることなく閣議決定によって変更されることとなりました。
それによって、国防費も2027年にはGDP比で2%を目標にするということで、5年間で総額43兆円とすることと なりました。現代の戦争の戦域がサイバー・宇宙などに拡大する中で、旧来型の戦争と武器・装備を前提とした ものがどれほどの意味を持つのかかなり疑問が持たれるところです。逆に周辺国との緊張をあえて高めること にはならないのか懸念されます。
明治維新からの77年という近代、終戦からの77年という現代。そして2023年から2099年までの77年(2099年まで)を考えるうえで、2022年は、戦後以来の日本の安全保障政策を国会での議論をほとんど行うことなく大転換させたという意味で77年の最後の年というだけでなく、大きな転換点となったのではないでしょうか。2022年の 漢字は、ウクライナ問題などが起こり、「戦」となりました。その戦禍が直接的に東アジアに及ぶ事態とはなって いませんが、今回の安保3文書改訂で、事実上、仮想敵国とされた中国などは既に反発しています。かえって 緊張状態を高めるような事態になってはいないでしょうか? 「戦」という漢字が2023年の漢字として意識されるような事態が起こらないことを祈るばかりです。 株式会社K2O 室伏 昭昌 東京都台東区上野3-18-4 エムズ上野スクエア7B TEL:03-6284-4312 FAX:03-6284-4313 携帯:090-5804-5078 E-mail: k2o3184murofa@jcom.zaq.ne.jp